育児中のパン作りという趣味について

パンについては、長らく家で作りたいと思っていました。2年前の2014年冬、異常な降雪があったのは記憶に新しいと思います。御殿場でも相当大変だったと聞きますが、私はまだ標高1000mの山梨県忍野村に住んでいて、1週間近く車を出せない非常事態でした。娘はまだオムツ必須な1歳半過ぎだったので、通常で徒歩30分かかるドラッグストアまで災害時用の大きなリュックを背負って歩いて行き、オムツはじめ考えられる雑貨、食料を買い占めに行ったことを、遠い記憶ながらも鮮明に覚えています(大体、出産を経た母親の記憶は、大変だったことは忘れるようにできているのですが、こればかりは強烈でした)

除雪はメインの道路から行われるので、社宅の駐車場については住民の人力。さらに、うちの車は駐車場の奥の方だったので、1週間近く車は出せませんでした。ドラッグストアで買い占めたというものの、生鮮食品の卵、牛乳、それから賞味期限の短いパンはすぐにスーパーからなくなってしまいました(歩いて行った別のスーパーで、うずらの卵だけゲット。村の養鶏場まで1時間歩いて卵を買いに行こうとしたところ、たまたま車を出せたご近所さんから、何とか手に入れた卵をゲット)。娘はまだ小さかったので、簡単に食べられるパンはできれば手に入れたいところでした。お隣の奥さんがホームベーカリーで作ったパンを差し入れしてくれた時は、本当に嬉しかった。

そんな訳で、2014年6月、29歳の誕生日プレゼントはホームベーカリー!しかし私の配合が悪いのか、パンには不向きと言われる国産小麦粉を使ったからか、口コミほどは美味しくない…確かに焼きたてではあるけど、美味しいパン屋さんの方が美味しい!友達のひとりは、ホームベーカリーで生地だけ作ってオーブンで焼けばいいよー、と教えてくれました。でも、そんな試行錯誤をする間もなく、大学を辞めたり御殿場に引っ越したり。

御殿場でも美味しいパン屋さんを見つけて、ここ1年くらいはパン屋さんでパンを買う日々が続いていました。しかし、パンってすぐなくなるので、パン屋に行けない日はスーパーで買ったりもしていました。いろんなパンが売ってはいるものの、コスト面を考えるといつも食パンばかりになっていたのですが…娘も幼稚園に行ってひと段落した今、あのお蔵入りしていたホームベーカリーが復活です!

友達が言っていた「生地だけホームベーカリー」に今はまっています。面倒なこねと一次発酵だけホームベーカリーに任せ、あとは丸めてベンチタイム(ちょっと生地を休ませる15分ほど)、成形、二次発酵、オーブンで焼成、というものです。これがまあ、家に3時間くらい連続でいられる保障があれば、実働30分以内でできるのです。放置タイムが多いので、夕飯作り、子どもの相手と併行で作れます。できるところは、子どもに手伝わせることもできます。
f:id:inachimo:20160213022119j:image
f:id:inachimo:20160213022133j:image

今日は、「パン作りをしたいなー」と思って最初に買ったはずなのに、後回しになっていた「白崎茶会のかんたんパンレシピ」に着手。本屋でも必ず売れ筋に置いてあるし、Amazonレビューも評価高く、手ごね・植物性オンリー・天然酵母・長時間発酵という最強タッグ。現在、野菜室で12時間の長時間発酵途中。

白崎茶会のかんたんパンレシピ

白崎茶会のかんたんパンレシピ



しかし私の性分としては、「ホームベーカリー」+「天然酵母」、トータル3時間で終わるくらいが丁度良いと気がつきました。

ホームベーカリーで白神こだま酵母パン (講談社のお料理BOOK)

ホームベーカリーで白神こだま酵母パン (講談社のお料理BOOK)



私は別に動物性タンパク質否定ではないし、ただ取りすぎはいかんよねーカロリー高いし、というだけ。こちらは、バターや乳製品も使っているけど少量で済む感じだし、本格派の人は手ごねの方が美味しいと聞くけど、一介の主婦としては効率性も重視したい。

とか言って、白崎茶会が感動的に美味しかったら考えますが。パン作りなんて優雅な主婦の趣味くらいに思っていたけど、実作業時間はたいしたことなく(計量する手間はありますが、発酵のために30分放置とか、オーブンにほりこんで30分とか)、娘が赤ちゃんの時にも出来たやん、と思えます。万が一、第二子とかやってきても、これは続けられそうだし、市販品より添加物ゼロでヘルシーで美味しいし、自分も子どもも喜ぶし(よく食べてくれます)、なかなかパン作りは育児中の趣味にぴったりだなと思いました。「ここまでやるから待ってて!」とキリがつけられない裁縫よりは、大変合理的な趣味であることは確かです。